富士経済、化粧品の国内市場調査結果を発表
発表日:2017年8月28日

スキンケアやメイクアップが市場拡大をけん引 インバウンド需要の取り込みも継続

化粧品の国内市場を調査
■化粧品の国内市場 2017年の市場見込は前年比2.7%増の2兆5,985億円
…スキンケアやメイクアップが引き続き好調で市場拡大をけん引
●リップメイク 口元に重点を置いたメイクが人気で2017年の市場見込は前年比7.7%増の950億円
総合マーケティングビジネスの株式会社富士経済(東京都中央区日本橋小伝馬町 社長 清口 正夫 03-3664-5811)は、訪日外国人の増加を背景に大都市圏の百貨店やドラッグストアを中心にインバウンド需要を取り込み引き続き活況を呈している化粧品の国内市場について調査、総括分析を行った。
その調査結果を報告書「化粧品マーケティング要覧 2017 総括編」にまとめた。
この報告書では2017年2月から6月にかけて調査を行った6分野44品目の化粧品市場を、価格帯別に分析するとともに、注目コンセプト(UVケア、時短ケア、アイメイク/リップメイク、スカルプケア)を取り上げその動向を整理した。また、インターネットによる消費者調査を実施し、市場動向と消費者意識の両面から国内の化粧品全体市場の将来動向を予想した。
<調査結果の概要>
■化粧品の国内市場
※グラフ資料は添付の関連資料「グラフ資料1」を参照
2016年の市場は前年比3.3%増の2兆5,294億円となった。すべての分野が好調で、前年比プラスとなった。化粧品が免税対象となった2014年10月以降、外国人旅行者によるインバウンド需要を取り込んでいることや、景気回復を背景とした化粧品全般への需要増加、細分化する消費者ニーズに対応した積極的な新ブランド/新商品の投入が相次いでいることなどが好調の要因である。
特に、規模の大きいスキンケアがインバウンド需要に加え、国内需要の開拓が順調に進んでおり市場拡大をけん引している。また、メイクアップはリキッドファンデーションやクッションファンデーションの需要増加により好調で前年比5%以上の伸びとなった。
2017年も引き続きスキンケアやメイクアップが好調で、市場は前年比2.7%増の拡大が予想される。スキンケアで"シワを改善する"効果・効能として初めて医薬部外品に認可された有効成分を配合した商品が投入されたことや、メイクアップを中心に"インスタ映え"する商品が若年層を中心に需要を取り込んでいる。また、ボディケアは参入メーカーがオフシーズンの需要増加に努めていることや、高付加価値商品の投入など積極的な展開が奏功して好調である。
■化粧品の価格帯別市場
※グラフ資料は添付の関連資料「グラフ資料2」を参照
2016年で特に伸びが大きかったのは高価格帯で、市場は前年比4.9%増の7,468億円となった。2016年以降外国人旅行者の消費トレンドが"モノからコトへ"とシフトしており、百貨店における肌診断、フェイシャルマッサージやメイクアップサービスなどの体験を通じた化粧品販売がニーズを捉えている。話題となるブランドや商品に入れ替わりはみられるものの、引き続きプレステージブランドの好調や、高付加価値訴求のインバスヘアケアブランドの需要増加により、高価格帯は大幅に伸びた。2017年はスキンケアで"シワ改善"の新しい医薬部外品の有効成分配合のスペシャルケア商品が話題となっており、高機能商品の需要が高まると予想され、引き続き活況が見込まれる。
中価格帯は、オールインワンゲルやクレンジングの特徴的な新興通販ブランドが実績を急増させていることによりスキンケアが大幅に伸びている。メイクアップも引き続きトレンド感のあるアイテムや限定品展開によって新興ブランドが伸びているほか、ボディケアもインバウンド需要を取り込んだことで、2016年の中価格帯は前年比1.7%の伸びとなった。2017年も引き続き好調が見込まれる。
低価格帯は、特にシートパックなどのスキンケアやポイントメイクがインバウンド需要に加え国内需要も取り込んでいることや、その他のカテゴリーでも洗浄系品目を中心に機能・訴求・剤型トレンドをいち早く取り入れた商品投入が相次いでいることで、中・高価格帯から需要を取り込んでおり、2017年も拡大が見込まれる。
※リリース詳細は添付の関連資料を参照
リリース本文中の「関連資料」は、こちらのURLからご覧ください。
グラフ資料1
http://release.nikkei.co.jp/attach_file/0455191_01.JPG
グラフ資料2
http://release.nikkei.co.jp/attach_file/0455191_02.JPG
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