2019年5月22日(水)

プレスリリース

日立マクセル、充放電中のリチウムの動きを正負極同時にリアルタイム観察することに成功

2017/5/25 17:30
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発表日:2017年5月25日

充放電中のリチウムの動きを

正負極同時にリアルタイム観察することに初めて成功

リチウムデンドライト(*1)発生に起因する発熱・発火リスクを大幅に低減

日立マクセル株式会社(取締役社長:勝田 善春/以下、マクセル)は、電池断面のリアルタイム観察技術を用いて、これまで不可能と考えられていた充放電中の電解液系リチウムイオン電池内部における正極および負極内のリチウム濃度分布を、同時に同一視野内で、リアルタイムに計測することに、世界で初めて(*2)成功しました。

この技術により、寿命特性・出力特性などのリチウムイオン電池に必要な基本性能を改善するとともに、発熱・発火の直接的な原因となるリチウムデンドライト(*1) の発生確率を大幅に低減し、大電流で使用されるすべてのリチウムイオン電池の安全性を飛躍的に向上させるための指針が得られます。

充放電中のリチウム濃度の偏在は、電池内部の抵抗増加やリチウムデンドライトの析出などにつながり、リチウムイオン電池の充放電特性や安全性を低下させる要因となるため、電池動作下でのリチウム濃度分布を正確に捉えることが求められています。しかし、正負極リチウム濃度分布の同時測定は材料種の違いにより技術的に難しく、ほとんど行われていないのが現状です。

さらに、従来の測定法では一つの計測に時間を要し、リチウムデンドライト発生確率の高い大電流下で、正負極の深さ方向リチウム濃度分布を同時にリアルタイム測定することは困難でした。

マクセルでは 2011 年より、リチウムイオン電池の「見える化」技術の研究に取り組み、2013 年、世界に先駆けて(*3) リチウムイオン電池開発へ適用しました。

今回、リアルタイム観察によって相互に関係しながら反応する正負極を同時に、大電流下で測定し、リチウム濃度分布を正確に把握することで、新しい視点からの特性向上および安全性向上へ向けた検討が可能となり、リチウムデンドライトの発生確率を大幅に低減することが可能となりました。

本技術はすべてのリチウムイオン電池に対する安全性向上に貢献し、特に大電流での使用が想定される HEV、EV など車載用のリチウムイオン電池開発分野に適用することで、より安全な長距離走行の実現が期待できます。

さらに、デンドライト析出が大幅に抑制されたリチウムイオン電池は、車載用途としての寿命を迎えた後も蓄電用途などへの効率的で安全なリユースが可能となり、低炭素社会の実現に向けて大きく貢献します。

*1 リチウムデンドライト: リチウムイオン電池の充放電最中に、負極表面に発生するリチウムの樹枝状結晶。

*2 世界で初めて: 充放電最中のリチウムイオンの電極深さ方向分布を正負極同時に測定する技術において。マクセル調べ。

*3 世界に先駆けて: 充放電最中のリチウムイオンのリアルタイム観察技術を導入した電池開発において。マクセル調べ。

以上

[添付資料]

※添付の関連資料を参照

リリース本文中の「関連資料」は、こちらのURLからご覧ください。

添付資料

http://release.nikkei.co.jp/attach_file/0446191_01.pdf

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