/

米、中国に通商法301条検討 不公正貿易なら制裁も

【ワシントン=河浪武史】トランプ米政権は1日、巨額の貿易赤字を抱える中国に不公正な貿易慣行がないか、米通商法301条に基づく調査を始める検討に入った。同法301条は不公正貿易があると判断すれば、大統領権限で関税引き上げなどの制裁を科せる。トランプ大統領は北朝鮮の核・ミサイル問題を巡って中国に不満を強めており、通商面から圧力をかける意図がありそうだ。

複数の米メディアが報じた。通商法301条に基づく調査は米通商代表部(USTR)が担い、貿易相手国に不当な補助金や外国企業の締め出しなど不公正な貿易制度がないかを精査する。「クロ」と判断すれば相手国と是正に向け協議し、解決できなければ関税引き上げなど報復措置を科せる。

米中両政府は7月中旬に閣僚級の「包括経済対話」を開いたが、具体的な成果なしに終わった。トランプ大統領は北朝鮮の核・ミサイル開発問題で中国に協力を求めてきたが、北朝鮮の挑発行動は収まっていない。通商問題をテコに中国に圧力をかける狙いがあるとみられ、両国の摩擦がさらに強まるリスクもある。

米国はモノの貿易で年7千億ドルを超す赤字を抱えているが、その約半分は中国が占める。トランプ政権は貿易赤字の縮小を公約としており、選挙戦では対中強硬策を掲げていた。国際通商筋によると、今回の通商法301条での調査は、中国が外資企業にデータセンターの国内設置などを求めたIT(情報技術)分野の現地規制が対象になる可能性がある。知的財産権の保護など広範に網をかけるとの見方もある。

通商法301条による調査は、オバマ前政権下でも中国の風力・太陽光発電などの「グリーン技術」製品に対して実施したことがある。ただ、世界貿易機関(WTO)が発足した1995年以降、関税引き上げなどの制裁措置に踏み切ったことはない。WTOルールでは一方的な貿易制裁措置を禁じており、トランプ政権が通商法301条での手続きを加速すれば、国際的な反発を招く可能性もある。

すべての記事が読み放題
有料会員が初回1カ月無料

セレクション

トレンドウオッチ

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

フォローする
有料会員の方のみご利用になれます。気になる連載・コラム・キーワードをフォローすると、「Myニュース」でまとめよみができます。
新規会員登録ログイン
記事を保存する
有料会員の方のみご利用になれます。保存した記事はスマホやタブレットでもご覧いただけます。
新規会員登録ログイン
Think! の投稿を読む
記事と併せて、エキスパート(専門家)のひとこと解説や分析を読むことができます。会員の方のみご利用になれます。
新規会員登録 (無料)ログイン