東証大引け 3日ぶり反発 金融株高い、上値は限定
19日の東京株式市場で日経平均株価は3日ぶりに小反発し、前日比44円69銭(0.19%)高の2万3808円06銭で終えた。前日までの2日間で200円近く下げたのを受け、個人投資家などの押し目買いが先行。米長期金利の上昇を背景に銀行や保険など時価総額の大きい金融株が買われ、日経平均の上げ幅は一時100円を超えた。ただ、19日の米連邦予算の期限切れを巡る先行き不透明感からさらに上値を追う動きは限られた。日経平均は小幅安に転じる場面もあった。
18日の米長期金利が一時2.62%と約10カ月ぶりの高水準となり、利ざや改善や運用収益の好転期待から三井住友FGや第一生命HDなどが買われた。「金融株は業種全体に出遅れ感があり、海外投資家の買いを集めている面がある」(東海東京調査センターの中村貴司シニアストラテジスト)という。
一方、外国為替市場で円高・ドル安が進み、相場の重荷となった。日経平均先物が売られた局面では裁定取引に伴って値がさ株の一角に売りが広がり、ファナックやファストリが下落した。米連邦政府のつなぎ予算を米上院が可決するかを見極めたい機関投資家の様子見ムードも強かった。
JPX日経インデックス400は3日ぶりに反発し、終値は前日比101.72ポイント(0.61%)高の1万6740.50だった。東証株価指数(TOPIX)も3日ぶりに反発し、12.88ポイント(0.69%)高の1889.74で終えた。
東証1部の売買代金は概算で2兆6798億円。売買高は13億9234万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は1392と、全体の67%を占めた。値下がりは574、変わらずは98だった。
新製品への期待から任天堂が上げ、約9年4カ月ぶりの高値を付けた。デンソーが上昇。証券会社が新たに調査を開始したショーワとトクヤマの上げが目立った。アサヒや住友鉱、三菱電も買われた。半面、原油価格の高止まりを背景にコスト増加懸念が出た中部電や関西電が下落した。三菱ケミHDや京セラ、ブリヂストンは売られた。
東証2部株価指数は3日ぶりに反発した。黒田精や東芝が上げ、アクロディアやリミックスが下げた。〔日経QUICKニュース(NQN)〕
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