東証大引け 6日ぶり反発、自律反発狙いの買い 米株相場への警戒で一時1万9000円割れ
26日の東京株式市場で日経平均株価は6営業日ぶりに反発し、前日比171円32銭(0.89%)高の1万9327円06銭で終えた。前日に1000円あまり下げるなど短期間で大幅に調整していたため、自律反発を見込んだ買いが優勢だった。米国の政権運営や世界景気の減速などに対する警戒感が依然としてくすぶる中、クリスマス休暇明けの米株式相場の動向を見極めたいとして、積極的に戻りを試す動きは限られた。

日経平均は一時370円超まで上げ幅を拡大した。外国為替市場での円高・ドル安進行の一服が輸出関連株への追い風となり、幅広い銘柄に買いが入った。株式の組み入れ比率を維持するために、年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)など国内年金が「東証株価指数(TOPIX)型のバスケット買いを入れていた」(国内証券ストラテジスト)との観測もあり、相場を下支えした。
一方、日本時間同日のシカゴ市場での米株価指数先物の下落などを背景に、年末に向けて買い持ち高を手じまう動きが続いた。ファストリやソフトバンクグループ(SBG)、ユニファミマなど、株価指数先物の売買に関連した一部の値がさ株への売りが重荷となり、日経平均は200円超下落する場面もあった。一時は取引時間中として約1年8カ月ぶりに、心理的節目の1万9000円を割り込んだ。
26日の日経平均の日中値幅は581円77銭と、2018年内では6番目の大きさだった。前日の欧米市場が休場で市場参加者が少なく、売買材料にも乏しい中で荒い値動きとなった。個人投資家による日経平均に連動するレバレッジ型上場投資信託(ETF)の売買や、追加担保の差し入れ義務(追い証)回避の動きが相場の変動率を高めたとの見方もあった。
JPX日経インデックス400は6営業日ぶりに反発した。終値は前日比129.89ポイント(1.03%)高の1万2722.55だった。TOPIXも6営業日ぶりに反発し、15.92ポイント(1.12%)高の1431.47で終えた。
東証1部の売買代金は概算で2兆2883億円、売買高は13億8826万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は1831、値下がりは254、変わらずは38銘柄だった。
東エレクやファナックが上昇。ANAHDやJXTGも高い。一方、第一生命HDやT&Dは売られた。ブリヂストンやJTも安い。
〔日経QUICKニュース(NQN)〕
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