東証大引け 続落、2週ぶり安値 半導体関連やソフトバンクに売り
16日の東京株式市場で日経平均株価は続落し、前日比123円28銭(0.57%)安の2万1680円34銭と約2週間ぶりの安値で終えた。米画像処理半導体(GPU)大手エヌビディアなどの慎重な収益見通しを背景に、半導体関連株に事業環境の厳しさを意識した売りがかさんだ。ファンドを通じてエヌビディアに出資するソフトバンクの下落も指数を押し下げた。米中貿易交渉の進展を見極めたいとして、週末を前に買いを手控える投資家も多かった。
減収見通しを発表したエヌビディアや、業績予想が市場予想を下回った米半導体製造装置大手のアプライドマテリアルズ(AMAT)株が米市場の時間外取引で急落。東京市場でも東エレクや信越化といった半導体関連株に売りが続いた。
GLOBEX(シカゴ先物取引システム)で米株価指数先物が安く推移し16日の米株式相場の下落を警戒した売りも出たという。
15日の米株高や、日銀による上場投資信託(ETF)買い観測を背景に日経平均は小高くなる場面もあったが、続かなかった。
JPX日経インデックス400は続落した。終値は前日比79.06ポイント(0.54%)安の1万4427.81だった。東証株価指数(TOPIX)も続落し、9.67ポイント(0.59%)安の1629.30で終えた。
東証1部の売買代金は概算で2兆5593億円、売買高は14億2466万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は全体の7割弱となる1442、値上がりは607、変わらずは63だった。
エヌビディアの8~10月期のゲーム用プロセッサー売上高が前年同期から減少したのを受け、製品供給先の1つである任天堂が大幅安となった。ダイキン、TDK、ファナック、安川電も安い。一方、ファストリやユニファミマは上昇した。中外薬やKDDIといった業績の安定した内需・ディフェンシブ株への買いは相場の下支え要因となった。
〔日経QUICKニュース(NQN)〕
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