東証大引け 3日続落、米株安で心理悪化 銀行は高い
5日の東京株式市場で日経平均株価は3日続落した。終値は前日比191円90銭(0.8%)安の2万3783円72銭だった。前日の米株式相場の下落や円相場が対ドルでやや強含んだのが重荷となり、主力株は総じて売りが優勢だった。3連休を控え、利益確定や手じまい目的の売りも目立った。朝方には下げ幅を240円超まで拡大する場面があった。
4日のニューヨーク市場で米長期金利が一時3.23%と7年ぶりの高水準を付けたことを受け、ダウ工業株30種平均やナスダック総合株価指数が比較的大きな下げとなり、投資家心理が悪化した。東京市場でもTDKや東エレクなど半導体株が売られたほか、電機や自動車など輸出関連株は軒並み安となった。エーザイや武田など、景気変動に業績が影響を受けにくいとされるディフェンシブ関連の医薬品株にも売りが目立った。朝方は、北海道で最大震度5弱の地震が発生したことが株価指数先物への売りを促す場面もあった。
半面、先高観を背景にした押し目買いや、日銀による上場投資信託(ETF)買いの思惑は相場全体を下支えした。日米の長期金利が高止まりしていることで、業績回復期待から銀行や保険など金融株は買われ、日経平均は急速に下げ渋る場面もあった。
東証1部の売買代金は概算で2兆7768億円、売買高は14億8905万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は1506、値上がりは536、変わらずは68銘柄だった。
東証株価指数(TOPIX)も3日続落した。前日比8.54ポイント(0.47%)安の1792.65で終えた。JPX日経インデックス400も3日続落し、終値は前日比71.46ポイント(0.45%)安の1万5883.20だった。
ソフトバンク、ファナックが安い。資生堂も下げた。一方、ユニファミマや電通が高い。JR東海や小田急など鉄道株も上げた。
〔日経QUICKニュース(NQN)〕
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