東証大引け 反発、先物に買い戻し 金融株安や円高は重荷
4日の東京株式市場で日経平均株価は3日ぶりに反発し、前日比68円46銭(0.32%)高の2万1410円20銭で終えた。午後に日銀による上場投資信託(ETF)買い入れ観測が浮上し、次第に強含んだ。今週は下値模索の場面が目立ったとあって、先物の売り方による持ち高整理の買い戻しなども入り、相場を押し上げた。日米の長期金利低下で銀行や保険など金融株は総じて売られ、午前を中心に日経平均は下げる時間帯も長かった。外国為替市場での円高・ドル安も重荷だった。
日本時間今夜に発表される9月の米雇用統計について、既に発表されたADP全米雇用リポートと同様、雇用の伸び悩みを示す内容になるとの見方が出ている。年内の米追加利下げ観測が一段と強まれば、東京市場では米長期金利の低下を受けて金融株への売り圧力が強まる可能性があるほか、円高・ドル安の進行が輸出株の逆風になる展開も考えられるとあって、積極的な売買は見送られた。
JPX日経インデックス400は3日ぶりに反発した。終値は前日比41.23ポイント(0.29%)高の1万4068.85だった。東証株価指数(TOPIX)も3日ぶりに反発し、4.03ポイント(0.26%)高の1572.90で終えた。
東証1部の売買代金は概算で1兆8219億円と、9月9日(1兆7087億円)以来の低水準だった。売買高は11億345万株。東証1部の値上がり銘柄数は1191と、全体の約55%を占めた。値下がりは858、変わらずは102銘柄だった。
京セラ、東エレク、ファミマ、KDDIが上昇した。村田製、JR東海、平和不も高い。一方、ファストリ、ファナック、アドテスト、花王が安い。みずほFG、三菱UFJ、三井住友FGの3メガバンクや地銀も軒並み下げた。第一生命HD、T&Dも軟調だった。
〔日経QUICKニュース(NQN)〕
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