東証大引け 続伸463円高、ソニーなど好業績銘柄に買い 10月は2199円下落
31日の東京株式市場で日経平均株価は大幅に続伸した。終値は前日比463円17銭(2.16%)高の2万1920円46銭だった。ソニーやホンダなど2019年3月期の業績予想を上方修正した主力銘柄に、好業績を評価する買いが入った。外国為替市場で円安・ドル高が進行し投資家心理の悪化に歯止めがかかるなか、株価指数先物を売っていた海外投資家から買い戻しが入り、日経平均を押し上げた。
前日の米株高を好感した買いが先行した。米中貿易摩擦への警戒感がやや和らぎ中国・上海総合指数が堅調に推移。機械や電機など中国関連銘柄に買いが入った。
午後に一段高となった。4~9月期の決算発表が本格化するなかで決算内容や通期の見通しが良好だった銘柄への物色が続いた。「世界的に株式相場がひとまず下げ止まったと判断した海外ヘッジファンドが日本株先物を買い戻した」(外資系証券の株式トレーダー)との声が聞かれた。日銀は31日まで開いた金融政策決定会合で政策の現状維持を決めた。株式市場では予想通りの結果として、材料視されなかった。
日経平均は10月に2199円(9.1%)下げた。下落幅はリーマン・ショック直後の08年10月以来10年ぶり、下落率は16年6月以来2年4カ月ぶりの大きさだった。
JPX日経インデックス400も続伸し、終値は前日比306.35ポイント(2.15%)高の1万4584.09。東証株価指数(TOPIX)は34.66ポイント(2.15%)高の1646.12で終えた。東証1部の売買代金は概算で3兆4851億円。売買高は18億1191万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は1654、値下がりは419、変わらずは38だった。
前日に業績予想を上方修正したソニーやアドテスト、ホンダが大幅上昇した。ソフトバンクやファナック、京セラなど値がさ株の上昇も目立った。コマツや安川電、日立建機など中国関連銘柄も買われた。半面、業績予想を下方修正した千代建は急落。JFEや三菱倉、マキタも売られた。ユニファミマやジェイテクト、AGCの下げも目立った。
〔日経QUICKニュース(NQN)〕
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