東証大引け 3日ぶり反落、携帯3社が押し下げ
1日の東京株式市場で日経平均株価は3日ぶりに反落した。前日比232円81銭(1.06%)安の2万1687円65銭で終えた。携帯電話業界最大手のNTTドコモが料金引き下げを発表し、収益悪化への警戒から通信株が大幅安となり相場を下押しした。日経平均は前日まで大きく上昇しており、短期スタンスの投資家による戻り待ちの売りが出たことも相場の重荷となった。
NTTドコモは10月31日、2019年4~6月に携帯電話の通信料金を2~4割下げると発表。収益悪化への警戒から同社株は15%近く下落し、約2年ぶりの安値を付けた。対応を迫られるとの懸念でKDDIが16%あまり下げ、約4年ぶりの安値となった。ソフトバンクも大幅安となり、携帯3社で日経平均を180円強押し下げた。
日経平均は大引けにかけて下げ幅を広げた。世界的な景気減速への警戒が強まるなか、市場では米国で1日発表される10月の米サプライマネジメント協会(ISM)製造業景況感指数への関心が高まっている。年金基金など機関投資家の持ち高調整による買いが一巡したとの見方が広がるなか、日経平均は前日までの2日間で770円上昇していたため、投資家に戻り待ちの売りを促した。
もっとも、相場は下げ渋る場面もあった。中国・上海株式相場が政府による景気対策への期待から上昇するなど、アジア各国・地域の株価指数はおおむね堅調だった。通期予想を上方修正したTDKなど好業績の電気機器株に物色が向かったことも、相場の支えとなった。
JPX日経インデックス400は3日ぶりに反落した。終値は前日比139.70ポイント(0.96%)安の1万4444.39だった。東証株価指数(TOPIX)は3日ぶりに反落し、14.07ポイント(0.85%)安の1632.05で終えた。
東証1部の売買代金は概算で3兆2704億円、売買高は17億8249万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は1108。値上がりは937、変わらずは66銘柄だった。
通期予想を下方修正した日東電や東エレクが安い。アステラスや塩野義など医薬品株の一部が大きく下落した。一方、ファストリやコナミHDが高い。通期予想を引き上げた村田製が大幅高となったほか、ソニーやアドテストも連日で上昇した。
〔日経QUICKニュース(NQN)〕
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