東証大引け 続落、上海株高で下げ渋る 非鉄や鉄鋼に売り
20日の東京株式市場で日経平均株価は続落し、前日比66円80銭(0.29%)安の2万2697円88銭で終えた。米中貿易摩擦の激化への懸念が高まるなか、中国通貨の人民元安を警戒した売りが広がった。日経平均の下げ幅は200円を超える場面があった。午後は上海株が上げ幅を広げたため、大引けにかけては日経平均も下げ渋った。非鉄金属や鉄鋼、海運などの景気敏感株が安い。半面、食料品や石油石炭製品は高い。
日本時間10時過ぎに中国人民銀行(中央銀行)が人民元の売買の基準値を対米ドルで約1年ぶりの元安水準に設定したとの発表をきっかけに、投資家のリスク選好姿勢が後退。日経平均先物にまとまった売りが出て、日経平均は2万2500円台前半まで下げる場面があった。
ただ、主要企業の4~6月期決算発表への期待から下値には押し目買いも目立った。ソフトバンクやファストリといった値がさ株が買われ、日経平均を下支えした。
JPX日経インデックス400は続落。終値は前日比34.56ポイント(0.22%)安の1万5449.31だった。東証株価指数(TOPIX)は続落し、4.61ポイント(0.26%)安の1744.98で終えた。
東証1部の売買代金は概算で2兆3975億円。売買高は12億6202万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は1342、値上がりは672、変わらずは89銘柄だった。
住友鉱や丸紅、コマツが下落した。第一生命HDやT&Dなど保険株も安い。東エレクやファナックが下げた。一方、JTや任天堂が買われ、第一三共やキリンHD、中部電は上昇した。
〔日経QUICKニュース(NQN)〕
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