東証大引け 595円安で年初来安値、海外勢・個人が売り 1000銘柄超が安値更新
20日の東京株式市場で日経平均株価は大幅に3日続落し、前日比595円34銭(2.84%)安の2万0392円58銭で終えた。3月に付けた2万0617円を下回って年初来安値を更新し、2017年9月29日以来およそ1年3カ月ぶりの低水準を付けた。19日の米株急落をきっかけに投資家心理が悪化。海外投資家などから幅広い銘柄に売りが出た。信用取引で買った銘柄に損失が発生し追加証拠金(追い証)の差し入れを求められた個人投資家が持ち株を手放したことも相場の下げを加速した。
日経平均の下げ幅は10月25日(822円)以来の大きさ。一時は700円超下げた。東証1部に上場する銘柄のおよそ半分にあたる1079銘柄が年初来安値を更新した。全面安の展開となり、午後は売りが売りを呼ぶ状況になった。
世界景気の減速を警戒し海外勢が株の持ち高を減らす動きが続いた。新興株市場では東証マザーズ指数の下落率が5%を超え、主な売買主体である個人投資家の損益状況が悪化。下値で買いを入れる投資家が少なくなった。日経平均が心理的節目の2万円に接近したことで、オプション市場でプット(売る権利)を売っていた市場参加者が損失発生に備え株価指数先物に売りを出したのも下げに拍車をかけた。
JPX日経インデックス400も3日続落。終値は前日比330.81ポイント(2.40%)安の1万3476.79だった。東証株価指数(TOPIX)も3日続落し、38.99ポイント(2.51%)安の1517.16と連日で年初来安値を更新した。
東証1部の売買代金は概算で3兆43億円。売買高は18億2122万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は2047と全体の96%を占めた。値上がりは74、変わらずは9だった。
ファストリやソフトバンクグループ(SBG)、ユニファミマなど値がさ株が軒並み下落した。京セラとテルモが安い。一方、上場2日目のソフトバンク(SB)は上昇。武田と花王が買われ、東京海上や東ガス、中部電も上昇した。
〔日経QUICKニュース(NQN)〕
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