東証前引け 大幅反落 一時500円安 新型肺炎で景気懸念
27日午前の東京株式市場で日経平均株価は大幅に反落し、前週末比455円12銭(1.91%)安の2万3372円06銭で前場を終えた。一時下げ幅を500円超まで広げた。新型肺炎の世界的な感染拡大を受けてリスク回避ムードが強まった。中国政府が25日、国内の旅行会社に対し、日本を含む海外旅行も中止するように命じたことで、資生堂などインバウンド(訪日外国人)関連銘柄への売りが目立った。
きょうは春節(旧正月)休暇で中国や香港、台湾、韓国、シンガポールなどアジアは休場の市場が多い。国内外の機関投資家が、運用するポートフォリオを維持するために、開いている日本市場でヘッジ目的の売りに動いたことも大幅安につながった。
JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)も大幅に下落した。
東証1部の売買代金は概算で1兆566億円、売買高は6億62万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は全体の9割に当たる1941と全面安の展開だった。値上がりは167、変わらずは51だった。
ファストリやソフトバンクグループ(SBG)が売られたほか、東エレクやアドテストも軟調。OLCは大幅安。半面、菱地所や住友不、三井不は高い。
〔日経QUICKニュース(NQN)〕