東証前引け 続落、565円安 米金利上昇やアジア株安を嫌気
5日午前の東京株式市場で日経平均株価は大幅に続落した。午前の終値は前週末比565円51銭(2.43%)安の2万2709円02銭だった。米長期金利の急上昇に伴い株価の割高感が意識され、朝方から幅広い銘柄に売りが出た。
日経平均の下げ幅は取引時間中に一時600円を超えた。オプション価格をもとに算出し、予想変動率を示す日経平均ボラティリティー・インデックス(VI)が大幅に上昇し、「日経平均の値動きが荒くなることを警戒し、国内機関投資家は株価指数先物に売りを出した」(国内証券ストラテジスト)という。
5日のアジア株式市場も全面安の展開で、投資家心理を冷え込ませた。株価指数先物が下落し、値がさ株には裁定取引の解消に伴う売りが出た。JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)もそれぞれ続落した。
前引け時点の東証1部の売買代金は概算で1兆8463億円、売買高は10億982万株だった。東証1部の下がり銘柄数は1974と、全体の約96%を占めた。値上がりは73、変わらずは18銘柄だった。
1月の国内既存店売上高が低調だったファストリが下げた。2017年4~12月期が最終赤字だった板硝子は大幅に下落した。三井不や菱地所の下げも目立った。一方、通期業績予想を上方修正したソニーとホンダは上昇した。17年4~12月期の決算を前週末に発表した宇部興も買われた。〔日経QUICKニュース(NQN)〕