東証前引け 大幅反発、一時400円超高 米ハイテク株高で海外勢が先物買い
14日午前の東京株式市場で日経平均株価は大幅に反発し、前日比358円92銭(1.88%)高の1万9402円32銭で前場を終えた。前日の米株式市場でハイテク株が上昇したことが支えとなった。新型コロナウイルスの感染拡大による経済停滞が早期に収束するとの期待も広がり、短期志向の海外投資家による断続的な先物買いが相場を押し上げた。
JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)も反発した。
13日の米株式市場でダウ工業株30種平均は下落したものの、ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は続伸した。トランプ米大統領が新型コロナウイルスの感染拡大に伴う経済活動の停滞を巡り、早期収束に前向きな姿勢を見せたとも伝わった。米経済の早期正常化への期待が高まり、先物買いを誘った。
ダウ・ジョーンズ通信によると、3月の中国貿易収支は人民元ベースで輸出が前年同月比3.5%減、輸入が同2.4%増となった。中国景気に対する過度な警戒感が和らいだとの受け止めから買いが入り、日経平均の上げ幅は一時440円超に拡大した。
前引けにかけては伸び悩んだ。「中国の経済指標は投資家のリスク回避姿勢を和らげたが、1万9500円を上回る水準では戻り売り圧力が強まりやすい」(三井住友DSアセットマネジメントの市川雅浩シニアストラテジスト)との声も聞かれ、短期的な利益を確定する目的の売りが出た。
前引け時点の東証1部の売買代金は概算で9886億円、売買高は5億6285万株だった。
東証1部の値上がり銘柄数は1298と、全体の約6割を占めた。値下がりは787、変わらずは84銘柄だった。
2020年3月期の連結最終損益が大幅な赤字になったと発表したソフトバンクグループ(SBG)は売り先行後持ち直し、一時4%高となった。ファストリやファミマが上昇。安川電や太陽誘電が買われ、SUMCOやアドテスト、スクリンが高い。半面、清水建や大成建が軟調。シチズンやキヤノンが安く、高島屋、イオンが下落した。
〔日経QUICKニュース(NQN)〕
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