東証前引け 大幅反発、米株高と円安で 中国景気回復も支え
3日午前の東京株式市場で日経平均株価は大幅に反発し、前引けは前週末比413円93銭(1.91%)高の2万2123円93銭だった。アップルなど米IT大手の好決算を背景に前週末の米株式相場が上昇し、投資家心理の悪化に歯止めが掛かった。前週末まで日経平均は6日続落し調整色を強めていたため、米株高を手掛かりに売り方による買い戻しが優勢になった。
前週末の米株式市場では前の日に決算発表したアップルとフェイスブックが上場来高値を更新し、アマゾン・ドット・コムも大幅高だった。米株高を手掛かりに、ヘッジファンドなど短期筋による先物買いが先行した。外国為替市場で一時1ドル=106円台半ばまで円安・ドル高が進むと、輸出採算が改善するとの見方から日経平均は上げ幅を広げた。
中国メディアの財新と英調査会社IHSマークイットが3日発表した7月の中国製造業購買担当者景気指数(PMI)は、前月比1.6ポイント高の52.8と9年半ぶりの高水準だった。7月31日公表の中国国家統計局の製造業PMIも50を上回っており、中国景気の回復基調が相場の支援材料だった。JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)は上昇した。
前引け時点の東証1部の売買代金は概算で1兆2079億円、売買高は6億9249万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は1618、値下がりは498、変わらずは50だった。
2020年4~6月期の決算発表が本格化するなか、業績内容で上下する銘柄が目立った。ZHDや住友重、武田が上昇した。ファナックやソフトバンクG、スズキが買われた。JTやリクルートも上げた。一方、米コンビニエンスストアを買収すると発表したセブン&アイが大幅安。NECやマツダ、第一三共が売られた。キーエンスやカシオが下落した。
〔日経QUICKニュース(NQN)〕
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