東証前引け 大幅反発、好決算銘柄に買い 先物の買い戻し進む
31日午前の東京株式市場で日経平均株価は大幅反発し、前日比290円63銭(1.26%)高の2万3268円38銭で終えた。前日の米国株高を受けて東京市場でも運用リスクをとる投資家が増えた。中外薬など好決算を発表した銘柄が買われたのも指数を押し上げた。
世界保健機関(WHO)が日本時間31日未明、新型肺炎について緊急事態を宣言したが、貿易や渡航を制限する勧告はなく一定の安心感につながった。海外ヘッジファンドなど短期筋による株価指数先物の買い戻しが断続的に入るなか、日経平均の上げ幅は一時440円を超えた。
中国国家統計局などが午前に発表した1月の中国製造業購買担当者景気指数(PMI)は前月比0.2ポイント低下の50.0と市場予想並みだったが、非製造業PMIが前月比0.6ポイント上昇の54.1となったのも相場の支援材料となった。
もっとも、買い戻しが一巡した後は伸び悩んだ。香港ハンセン指数が伸び悩んだうえ、決算発表のピークを控え内容を見極めたいと考える投資家が多く、買いの勢いは鈍った。
前引けの東証1部の売買代金は概算で1兆2554億円、売買高は6億8070万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は1711と、全体の8割近くを占めた。値下がりは378銘柄、変わらずは68銘柄だった。
JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)も反発した。
東エレクやアドバンテスト、信越化など上昇。アステラスも買われた。富士通やNECも高い。半面、アルプスアルやスクリンが大幅安。NTNや京セラも安い。
〔日経QUICKニュース(NQN)〕
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