東証寄り付き、小動き 利益確定売りと業績底入れ期待の買い交錯
17日前場寄り付きの東京株式市場で日経平均株価は小動きとなり、年初来高値を付けた前日終値(2万2472円)近辺で推移している。前日に米株式相場が小幅に下落したうえ、最近の日経平均の上昇が急ピッチだったことから、利益確定を目的とした売りが先行した。JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)は小幅に反落している。
日経平均は直近4営業日の上げ幅が1000円を超えており、前日の年初来高値更新もあって目先の達成感を意識した売りが出やすかった。9月の米小売売上高が前月比で減少したことなどを受け、前日の米ダウ工業株30種平均が小幅反落し、日本株の上値追いに波及しなかった。
下げた水準ではすかさず買いも入り、上昇に転じる場面もある。来週から国内で本格化する4~9月期の決算発表では通期業績の下方修正が相次ぐとみられる一方、業績が底入れするとの期待も強く、一部の銘柄に買いが入っている。ファーストリテイリングが高く、日経平均を支えている面もある。
ロイター通信などは16日、英国の欧州連合(EU)離脱を巡り「双方が暫定合意で近づいた」と報じた。ドイツのメルケル首相やフランスのマクロン大統領が離脱交渉に楽観的な見通しを示したとも伝わり「合意なき離脱」への不安がやや後退したのも相場を支えている。
米ウィーカンパニーに5000億円規模の金融支援を提案すると伝わったソフトバンクグループ(SBG)が小安い。トヨタや日産自も小幅に下げている。一方で、村田製や太陽誘電が高い。ソニーも上昇している。
〔日経QUICKニュース(NQN)〕