東証寄り付き、反発 一時200円超高、円安基調で買い安心感
25日前場寄り付きの東京株式市場で日経平均株価は反発し、前日比180円程度高い1万7700円台で推移している。上げ幅を200円強に広げる場面もあった。外国為替市場で円相場が下落基調で推移していることが買い安心感につながっている。前日に日経平均が498円安と大幅に値下がりした反動で、自律反発を狙った買いも入っている。
24日の米国市場の取引終了後、マサチューセッツ州で開いた講演でイエレン米連邦準備理事会(FRB)議長は利上げ時期について、年内が適切との見方を改めて示した。年内の利上げが意識され、その後の外国為替市場ではドル買い・円売りが進み、輸出関連株などの追い風になっている。きょうは9月末の配当などの権利付き売買最終日。権利を確保したい投資家の買いも入っているようだ。
もっとも、買い一巡後は伸び悩んでいる。前日に米建機大手のキャタピラーが2015年12月期の売上高見通しを下方修正したのを背景に、世界の景気減速に対する警戒感が改めて強まっていることもあり、さらに上値を買い上がる勢いは今のところ乏しい。
JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)も反発している。
トヨタやマツダといった自動車株が上げている。三菱UFJなどメガバンク株も高い。アステラスなど医薬品株は総じて上昇。16年3月期の業績予想を上方修正したテルモにも買いが集まっている。一方、新日鉄住金など鉄鋼株は総じて下落。ファナックやオークマなど工作機械株にも値下がり銘柄が目立つ。シャープも安い。15年4~9月期の連結営業損益が従来の黒字予想から一転、赤字になる見通しと報じられたのが嫌気された。〔日経QUICKニュース(NQN)〕