東証寄り付き 一時1万9000円割れ、18年安値下回る
新型コロナや原油安を警戒

10日前場寄り付きの東京株式市場で日経平均株価は大幅続落し、前日に比べ750円ほど安い1万8900円台後半で推移している。下げ幅は一時700円を超え、2018年12月25日に付けた同年の安値(1万9155円)を下回った。新型コロナウイルスへの不安や大幅な原油安を背景に、前日の米国株が大幅に下げた影響を受け、投資家のリスク回避の動きが継続している。
JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)も大幅に続落している。
前日の米国市場では米ダウ工業株30種平均が過去最大となる2000ドルを超す下げとなった。新型コロナの世界的な感染拡大が止まらず、国内でも投資家が運用リスクをとりにくい状況が続いている。原油先物相場の急落も投資家心理の重荷になっている。景気敏感株を中心に全面安の展開だ。
イタリアのコンテ首相は9日、北部地域に適用していた移動制限を10日から全土に拡大すると発表した。各地でヒトとモノの往来が一段と制限される中、景気悪化が深刻になるとの懸念が意識されやすくなっている。10日朝にロイター通信などが「新型コロナウイルスの感染拡大に対し、景気下支えのためトランプ米大統領が給与税の引き下げなどの措置を議会と10日に協議する」と伝えたが、今のところ下落に歯止めをかけるには至っていない。
国際石開帝石、楽天、IHIが大幅安。日揮HD、東急不HDも安い。リコー、シマノ、中外薬は逆行高。
〔日経QUICKニュース(NQN)〕