外為14時 円が急伸、1ドル122円台後半 日銀総裁発言で買い集まる
10日午後の東京外国為替市場で円相場が急伸した。13時50分ごろに一時1ドル=122円78銭近辺と、前日17時時点に比べ1円75銭の円高・ドル安水準を付けた。14時時点では1ドル=122円98銭~123円01銭近辺となっている。日銀の黒田東彦総裁が同日午後の衆院で、米国以外の主要貿易相手国も対象に物価変動による競争力変化も考慮した実質実効為替レートについて「さらに円安に振れることはありそうにない」と述べたのをきっかけに円買い・ドル売りが集まった。

黒田総裁の発言は市場で「一段の円安・ドル高をけん制する内容だった」(国内銀行)との受け止めが広がった。このため損失覚悟の円買い・ドル売りを巻き込みながら急速に円高・ドル安が進んだ。黒田総裁の発言が伝わる直前の13時時点では124円49~52銭近辺だった。
円はドル以外の幅広い通貨に対しても買われた。対ユーロでは13時50分すぎに一時1ユーロ=138円74銭近辺と、同1円87銭の円高・ユーロ安水準を付けた。〔日経QUICKニュース(NQN)〕