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11日午前の東京外国為替市場で円相場は続落した。12時時点では1ドル=107円68銭近辺と前日17時時点に比べ36銭の円安・ドル高だった。12時過ぎには一時107円71銭近辺まで円売りが進み、約1カ月半ぶりの安値を付けた。米中貿易交渉が進展するとの期待から、リスク回避時に買われやすい円には売りが続いた。
中国通信機器大手の華為技術(ファーウェイ)が10日に米政府に対する訴訟の一部を取り下げたと発表し、米中摩擦への懸念が後退した。10日の米長期金利の上昇が日米の金利差拡大を意識した円売りにつながったほか、国内輸入企業の円売りも出た。
トランプ米大統領が10日にボルトン大統領補佐官(国家安全保障担当)を解任したとツイッターで発表したのを受け、「これまでの対外強硬路線が和らぐとの見方から円売り材料視されたのではないか」との声も聞かれた。9~12時の円の安値は107円70銭近辺、高値は107円55銭近辺で、値幅は15銭程度だった。
円は対ユーロでも続落した。12時時点では1ユーロ=118円94~96銭と同40銭の円安・ユーロ高だった。12時過ぎには119円01銭近辺と約1カ月ぶりに119円台に下落する場面があった。対ドルでの円売りが対ユーロに波及した。12日の欧州中央銀行(ECB)の定例理事会を前に、ECBが市場の想定ほど金融緩和策に積極的ではない可能性が意識されたのも円売り・ユーロ買いにつながったようだ。
ユーロは対ドルでほぼ横ばい圏だった。12時時点では1ユーロ=1.1046~47ドルと同0.0001ドルのユーロ高・ドル安だった。
〔日経QUICKニュース(NQN)〕