外為10時 円、高値圏で推移 一時111円台後半に上げ幅拡大
12日午前の東京外国為替市場で円相場は高値圏で推移している。10時時点では1ドル=112円37~40銭と前営業日の10日17時時点に比べ2円51銭の円高・ドル安水準だった。9時15分ごろに111円88銭近辺まで上げ幅を拡大する場面があった。日経平均株価が一時1万5000円を割り込むなど一段安となっている流れに歩調を合わせ、円買い・ドル売りの勢いが強まった。投資家が運用リスクを取りにくくなり、相対的にリスクの低い通貨とされる円が買われやすくなっている。
10時前の中値決済については「ドル・円の需給に大きな偏りはみられない」(国内銀行)との指摘があった。国内企業など実需勢は「相場の動きが荒いため、様子見姿勢を強めている」(同)という。
麻生太郎副総理・財務・金融相は10時前、為替介入について「コメントすることはない」と述べた。為替政策は「必要に応じて適切に対応していく」と話したが、相場の反応は限られた。
円は対ユーロで上げ幅を拡大している。10時時点では1ユーロ=127円10銭~14銭と2円48銭の円高・ユーロ安で推移している。対ドルでの円高が対ユーロにも波及した。
ユーロは対ドルで高値圏での小動き。10時時点では1ユーロ=1.1309~12ドル近辺と同0.0030ドルのユーロ高・ドル安水準で推移している。ユーロを対ドルで買い戻す動きが入った。〔日経QUICKニュース(NQN)〕