NY商品、原油が4日続伸 米原油在庫の減少で、金は3日続落
【NQNニューヨーク=戸部実華】18日のニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)で原油先物相場は4日続伸した。WTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)で期近の11月物は前日比0.16ドル高の1バレル52.04ドルで取引を終えた。週間の米石油在庫統計で原油在庫が市場予想以上に減り、需給が改善するとの期待が広がった。
米エネルギー省が18日に発表した週間の米石油在庫統計では原油在庫が前週比で市場予想以上に減った。ハリケーン「ネイト」による一時的要因が影響したとの声も聞かれたが、米国で原油の減産が確認されたとの観測が買い安心感を誘った。
石油輸出国機構(OPEC)はロシアなど非加盟国と共に来年3月までの協調減産合意の再延長に向け動いていると伝わった。期限延長を決める時期は年内ではなく来年初めまで様子をみることになりそうだとも報じられた。世界的な原油需要の高まりが背景との思惑が広がったのも相場を押し上げた。
もっとも、上値を追う動きは限られた。米石油在庫統計でガソリン在庫が市場予想以上に増えた。最終商品であるガソリンの需要が鈍れば、原油の需給も悪化するとの見方が売りを誘った。足元の相場上昇で目先の利益を確定する目的の売りが出やすい面もあった。
ガソリンは続伸し、ヒーティングオイルは続落した。
ニューヨーク金先物相場は3日続落した。ニューヨーク商品取引所(COMEX)で取引の中心である12月物は、前日比3.2ドル安の1トロイオンス1283.0ドルで終えた。一時は1278.6ドルまで下落し、9日以来の安値を付けた。ドルが主要通貨に対して買われ、ドルの代替投資先とされ逆の値動きをしやすい金先物は売られやすかった。
米連邦準備理事会(FRB)の次期議長選出を巡り金融政策の正常化により積極的な候補者が選ばれる可能性が意識されている。12月以降も利上げが続けば金への資金流入が細るとの見方もあり、金には買いが入りにくい地合いが続いた。
銀とプラチナも3日続落した。