NY商品、原油が続落 米国在庫の増加を嫌気 金は続落
【NQNニューヨーク=古江敦子】2月28日のニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)で原油先物相場が続落した。WTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)で期近の4月物は前日比1.37ドル(2.2%)安の1バレル61.64ドルで終えた。米エネルギー情報局(EIA)が午前に発表した週間の米石油在庫統計で原油在庫が市場予想より大幅に増えた。需給改善の期待がしぼみ、買い持ち高を手じまう動きが広がった。
朝方は買いが先行したが、EIAの統計発表をきっかけに売り優勢に転じた。同統計では増産基調の継続が示されたこともあり「在庫削減には時間がかかりそうだ」との見方が強まった。EIAは午後に米原油生産の月報を公表。昨年12月の生産が前年同月比13%増えたことが明らかになり、相場は一段安となった。
外国為替市場でユーロなど主要通貨に対してドルが上昇。ドル建てで取引される原油の割高感を嫌気した売りも出た。
ガソリンとヒーティングオイルも続落した。
金先物相場は小幅に続落した。ニューヨーク商品取引所(COMEX)で、取引の中心である4月物は前日比0.7ドル安の1トロイオンス1317.9ドルで終えた。ユーロに対してドルが上昇し、ドルの代替投資先とされる金は売りに押された。
パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長が前日に強気な米景気見通しを示し、米利上げペースが加速するとの観測が広がっている。金利が上がれば金市場への資金流入が細るとの警戒感も売りにつながった。半面、前日に下げた反動で押し目買いが入り、小幅高に転じる場面もあった。
銀は続落したが、プラチナは反発した。
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