NY円、下落 1ドル=109円80~90銭で終了、好調な米経済指標受け
【NQNニューヨーク=岩本貴子】16日のニューヨーク外国為替市場で円相場は下落し、前日比25銭円安・ドル高の1ドル=109円80~90銭で取引を終えた。16日朝に発表された住宅や雇用関連の米経済指標が市場予想を上回り、米経済は底堅いとの見方を背景にドル買いが優勢になった。
米経済指標では4月の住宅着工件数が前月比5.7%増と市場予測を上回った。新規失業保険申請件数は2週連続で減少した。米景気の堅調さは続いているとの見方が広がった。
英国で欧州連合(EU)の離脱協定案を巡り与野党の協議が難航し、メイ英首相への辞任圧力が強まった。英ポンドがドルに対して売られ、対円でのドル買いに波及した。円は対ドルで109円97銭まで下落する場面があった。
円の下値は堅かった。米商務省は15日、中国通信機器最大手の華為技術(ファーウェイ)への事実上の販売禁止を決めた。米中の貿易交渉が長引き、世界経済の減速につながるとして、運用の調達資金とされる円が買われた。円の高値は109円61銭だった。
円は対ユーロで前日比横ばいの1ユーロ=122円70~80銭で取引を終えた。
ユーロは対ドルで4日続落し、前日比0.003ドル安い1ユーロ=1.1165~75ドルで終えた。対ポンドでのドル買いが対ユーロにも波及した。
ユーロの高値は1.1206ドル、安値は1.1166ドルだった。