NY円、3日ぶり反落 1ドル=102円25~35銭、米CPI上振れで
【NQNニューヨーク=神能淳志】16日のニューヨーク外国為替市場で円相場は3日ぶりに反落した。前日比25銭の円安・ドル高の1ドル=102円25~35銭で終えた。米物価指標が市場予想より上振れし、米連邦準備理事会(FRB)が利上げにやや動きやすくなったとの見方から円など主要通貨に対してドルを買う動きが優勢だった。
朝方は円買い・ドル売りが優勢だった。15日発表された米経済指標が低調でFRBによる9月の追加利上げは一段と難しくなったとの見方が強まり、円高・ドル安が進んだ日欧市場の流れを受けた。
買いが一巡すると円相場は下げに転じた。16日発表の8月の米消費者物価指数(CPI)は前月比0.2%上昇した。上昇率は市場予想(0.1%)を上回り、変動の大きいエネルギー・食品を除いた指数も予想を上回った。
米経済の課題となっていたインフレ率は改善が続き、FRBの利上げペースが過度に鈍くなるとの思惑が後退。金融政策の影響を受けやすい米2年物国債の利回りが上昇(価格は下落)し、日米の金利差拡大を見込んだ円売り・ドル買いを誘った。
来週に日銀の金融政策決定会合と米連邦公開市場委員会(FOMC)を控え、市場の様子見ムードは強い。日本が連休に入る前の週末とあって持ち高調整を目的とした円売り・ドル買いも出やすく相場の重荷となった。
円の安値は102円46銭、高値は101円82銭だった。
円は対ユーロで続伸し、前日比70銭の円高・ユーロ安の1ユーロ=114円05~15銭で終えた。
ユーロは対ドルで続落した。前日比0.0080ドル安い1ユーロ=1.1155~65ドルで終えた。物価上昇を背景に米2年債利回りが上昇し、ユーロ売り・ドル買いが優勢だった。
ユーロの安値は1.1150ドル、高値は1.1230ドルだった。
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