NY円、3日続伸 1ドル=108円05~15銭で終了、FOMC後に107円台後半まで上昇
【NQNニューヨーク=岩本貴子】19日のニューヨーク外国為替市場で円相場は3日続伸し、前日比35銭円高・ドル安の1ドル=108円05~15銭で取引を終えた。米連邦準備理事会(FRB)が19日まで開いた米連邦公開市場委員会(FOMC)の声明や政策金利見通し、議長会見が早期利下げを示唆したと受け止められた。

FRBは政策金利を据え置いたが、FOMC声明では景気判断を下方修正し、従来の「(政策調整に)我慢強くなれる」との文言を「景気拡大を維持するために適切に行動する」に置き換えた。委員の政策金利見通しでは17人のうち8人の委員が19年の利下げを予想した。前回はゼロだったため米利下げを意識したドル売りが膨らんだ。
パウエル議長が記者会見で「多くの参加者が金融緩和の可能性が強まったとみている」と述べたことで、FRBが金融緩和に前向きとの見方が一段と強まり、米長期金利が低下した。日米金利差の縮小も意識され、ドル売り・円買いが膨らみ一時は107円90銭まで円高・ドル安が進んだ。
この日の円の安値は108円49銭だった。
円は対ユーロで横ばいだった。前日と同じ1ユーロ=121円35~45銭で取引を終えた。円とユーロがドルに対してともに買われたため、円の対ユーロ相場は方向感に乏しかった。
ユーロは対ドルで反発し、前日比0.0035ドル高い1ユーロ=1.1225~35ドルで終えた。FOMCの結果を受けて米利下げ期待が強まり、対ユーロでドル売りが優勢になった。
ユーロの高値は1.1255ドル、安値は1.1201ドルだった。