2019年9月20日(金)

川内原発、再稼働差し止め申請を却下 仮処分で鹿児島地裁

2015/4/22付
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鹿児島地裁前で「不当決定」の垂れ幕を掲げる弁護団(22日午前、鹿児島市)

鹿児島地裁前で「不当決定」の垂れ幕を掲げる弁護団(22日午前、鹿児島市)

原子力規制委員会の新規制基準に基づく審査に合格した九州電力川内原子力発電所1、2号機(鹿児島県薩摩川内市)の運転差し止めを住民らが求めた仮処分申請で、鹿児島地裁は22日、住民らの訴えを却下する決定をした。事実上再稼働を認めたことになる。前田郁勝裁判長は「最新の科学的知見に照らし、新規制基準に不合理な点はない」と指摘した。

関西電力高浜原発3、4号機(福井県高浜町)の再稼働を認めなかった14日の福井地裁の仮処分決定とは司法判断が分かれた。

川内原発は全国の原発の中で最も早く再稼働の手続きが進む。昨年9月、規制委の審査に初めて合格し、地元自治体の同意手続きも終了。今回の決定を受け、九電は今年7月の再稼働を目指して準備を本格化させる。

仮処分は民事訴訟では時間がかかるため、暫定的に行われる手続き。決定は訴訟の判決と異なり、すぐに効力を持つ。今後の司法手続きで決定が取り消されない限り、再稼働できる。住民側弁護団は福岡高裁宮崎支部に即時抗告する方針。

主な争点は(1)地震対策(2)火山の影響(3)避難計画の実効性――だった。

前田裁判長は、新規制基準について「専門的知見を有する規制委が相当期間、多数回の審議を行うなどして定めたもので、不合理な点はない」と判断。その上で「新規制基準に従い、自然現象の『不確かさ』を相当程度考慮して耐震設計し、東京電力福島第1原発事故を踏まえた重大事故対策もしている」とし、原発の耐震性を認定した。

火山の影響は「巨大噴火の可能性は小さいと考える火山学者の方が多い」と否定し、周辺自治体の避難計画は「現時点で一応の実効性を備えている」と判断した。

川内原発1、2号機は加圧水型軽水炉で、出力は各89万キロワット。1984年と85年に営業運転を開始した。2011年の東日本大震災後に定期点検に入り、運転停止状態となっている。

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