大分・別府冷麺 麺・スープ 店ごとに個性(涼呼ぶ郷土食)

2017/8/15 21:45
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スープまで飲み干すと汗がにじんできて、その後しばらくすると清涼感が感じられる。大分県発祥の別府冷麺は、暑さをひととき忘れさせてくれる。

麺は小麦粉とそば粉がベースになっている

麺は小麦粉とそば粉がベースになっている

麺は小麦粉とそば粉がベースで、太さや色、歯応えは店ごとの"企業秘密"だ。スープも魚介系や肉系が並立する。キャベツキムチに牛肉チャーシューが特徴といわれるが、もちろん豚チャーシューも白菜キムチもある。冷麺では盛岡なども著名だが、別府はこの多様さが魅力だ。「客にはひいきの『マイ冷麺』がある」と地元食文化に詳しい門脇邦明さん。

ルーツは中国東北部から一緒に引き揚げてきた2人の料理人だった。闇市の屋台で腕を磨いた2人はそれぞれに店を構え、大陸系の味を和風にアレンジして人気を呼んだ。後進の職人はその技を盗み、育っていった。

開業から約50年を迎える専門店「胡月(こげつ)」の浦田直美さんは「観光地として長く栄えるようにと、亡き主人が『別府冷麺』と名付けた」と語る。地域愛が下地にあっての郷土食だ。多くの店が注文を受けてから製麺するのは、列島各地から客を受け入れ、癒やした別府らしいもてなしの心の表れでもある。

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