2019年1月20日(日)

訪日客の安心・安全、福岡県警が対応強化 タブレット活用など

2017/9/19 12:20
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訪日外国人(インバウンド)が年々増えるなか、福岡県警が外国人の安心安全に向けた取り組みを強化している。多言語に対応できるタブレットを交番に導入したり、道路標識に英語を併記したり。2020年の東京五輪を控え、さらなる入国者増も予想される。警察は「日本語が理解できない人にも対応できるように対策を進めたい」としている。

8月、九州の玄関口、博多駅前にある「博多駅前警部交番」をスーツケースを持った韓国人女性2人が訪れた。

「どうしましたか」。女性警察官がタブレットに向かって日本語で話すと、画面に韓国語が表示された。画面をのぞき込んだ女性らは安心した表情を見せ、ドラッグストアへの行き方を教わると笑顔で向かった。

福岡県警は7月21日から、言語を自動翻訳するアプリ入りのタブレット端末の運用を開始。アプリは英語や韓国語、中国語をはじめ31カ国語もの言葉に対応できる優れもので、代表的な言語は言葉を聞き取って翻訳し、それ以外の言語も文章を入力すると翻訳できる。

端末は外国人観光客の多い県内8カ所に設置。福岡市や北九州市のほか、太宰府天満宮近くの太宰府交番(太宰府市)、世界遺産に登録された「『神宿る島』宗像・沖ノ島と関連遺産群」の構成遺産のある宗像市にも2カ所配置する。

九州運輸局によると、昨年の九州への外国人入国者数は約370万人(クルーズ船含む)で、5年連続で過去最高を更新。博多駅前警部交番にも韓国人を中心に、一日平均約20~30人の外国人が訪れる。落とし物や「詳しい場所が分からない」といった民泊関連の問い合わせが多いという。スリランカ人の留学生が訪れ、シンハラ語での対応機会も多いという。

同交番の香山みほ所長は「タブレットのおかげで、日本語が話せない場合にも短時間で確実なコミュニケーションが取れるようになった」と効果を話す。福岡県警によると、こうしたタブレットは九州の他県警でも導入が広がっているという。

外国人ドライバーに向けた対応も強化する。九州ではレンタカーを利用する外国人が急増。福岡空港周辺のレンタカー店で外国人が借りた件数は13年の2655件から16年には1万9726件まで増加した。

7月1日、全国一斉に「止まれ」や「徐行」などの道路標識の付け替え工事が始まった。「止まれ」には「STOP」、「徐行」は「SLOW」の文字が加わる。

福岡県警は県内約4万5千カ所の「止まれ」の標識を順次更新するのに加え、6月にはパーキングメーターの使い方を説明する英語のシールを独自に作成し、県内615基に貼り付けた。警察署に使い方が分からないという声が寄せられたことがきっかけという。

県警交通規制課は「東京五輪に向けてさらに外国人ドライバーの増加が予想される。分かりやすい表示で交通ルールを守ってもらいたい」と話している。

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