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「建設せず」提言に反響 淀川水系ダム論争(3)
軌跡

2014/9/11付
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「ダムは自然環境に及ぼす影響が大きいため、原則として建設しない」。淀川水系流域委員会の2003年の提言は大きな反響を呼んだ。

原案づくりの中心となったのが京都大学名誉教授(河川工学)の今本博健委員(後に流域委第3代委員長)。発足から2年間の議論を踏まえて委員会でまとめた。

建設継続が決まった川上ダムの予定地(三重県伊賀市)

建設継続が決まった川上ダムの予定地(三重県伊賀市)

今本さんは「ダムは極力抑制すると書くか、原則として建設しないと書くかで悩み、委員の投票にかけた」と振り返る。過半数の委員が「建設しない」の記述を支持したため、提言に盛り込んだ。

当時、淀川水系には5つのダム計画があった。水資源機構の丹生、川上、国土交通省の大戸川、余野川と天ケ瀬ダムの再開発だ。提言を受けて国は本体着工を見送り、自らも計画の精査を始めた。

今本さんはダム計画すべてに反対したわけではないが、丹生、川上は治水効果が限られるとみる。川上の場合、下流の上野遊水池の越流堤(洪水が入るように一部を低くした堤防)を改修すれば「ダムは要らない」と主張した。

脱ダムを掲げた民主党政権の発足後、最終的な結論を出すための検証作業が本格化した。その結果、一時は凍結された川上ダムは14年8月に建設が継続されることになった。近畿地方整備局の笠井雅広河川調査官は「代替案の意見は検討した。戦後最大の水害と同規模の水害に備えてダムは必要」と説明している。

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