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大物奏者への直談判実る 高槻ジャズ祭20年へ(2)

軌跡

「さみしいなぁ。何とかならないかなぁ」――。

阪急高槻市駅南の繁華街にあり、ジャズなどの生演奏も楽しめるカフェ。20年前、同店を経営する北川潤一郎さんと、ベース奏者で音楽学校を経営する蓑輪裕之さんが交わした会話が高槻ジャズストリートが始まるきっかけになった。

大阪府高槻市は大阪と京都に挟まれ、ベッドタウンとしての色彩が強い。それだけにゴールデンウイークのような大型連休になると市外に出掛ける家族も多く、街は閑散としてしまっていた。来客が少ないという理由で1週間近くシャッターを下ろして休業する店舗もあった。「負のスパイラルに陥っていた」と北川さんは振り返る。

トランペットの大御所、日野皓正さんは高槻ジャズで何度も再演を果たした

音楽イベントで街を活性化しようと、商店街で募金を呼びかけるなど手弁当の活動を始めた。ただ、高槻まで多くのジャズファンに足を運んでもらうためには、目玉の出演者が必要になる。北川さんは、トランペットの大御所である日野皓正さんに狙いを定め、直談判した。

熱い思いを語る北川さん。日野さんの答えは「わかった。行ってやるよ。その代わり、この先、10年は続けてやれよ」――。

当時は国内の名門ジャズ祭が景気の波で中断や中止に追い込まれていた時期。とはいえ、日本を代表するトッププレーヤーが何の実績もない市民ボランティアの手作り音楽祭に出演するというのは異例中の異例。しかし、日野さんはバンドメンバーを引き連れて初回のステージを飾った。

1999年の第1回は高槻現代劇場大ホールと市内10カ所程度の会場で開催した。現在から見れば小規模だが、2日間で延べ3万人(主催者推定)を集めた。日野さんは、第5回、第10回、第15回など節目に再演を果たすことになる。

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