高松空港へテナント、路線誘致に期待 三菱地所らに運営交渉権

2017/7/27 7:01
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国土交通省は26日、国が管理する高松空港の運営権売却(コンセッション)に向け、優先交渉先として三菱地所大成建設などで構成する企業連合を選んだと発表した。8月に基本協定を結び、来年4月の運営開始を目指す。商業施設の開発、運営の手腕を生かしてテナントや新規路線を誘致することで高松空港の魅力を高め、集客につなげることが期待される。

三菱地所の企業連合には大成建設のほか、建設コンサルタントのパシフィックコンサルタンツと、地元勢としてビルを運営するシンボルタワー開発(高松市)も参加する。旅客数増や大型投資などの内容が評価されたもよう。

高松空港はアジア4カ国・地域との国際定期線を持つ。瀬戸内国際芸術祭を契機に瀬戸内の多島美やアートへの国際的な知名度も向上しており、利用者は3年連続で最高を更新中だ。中国・四国地方の主要都市へのアクセスもよく、三菱地所は「豊かな観光資源もありポテンシャルは高い」とみている。

企業連合に参加するシンボルタワー開発はJR高松駅と、瀬戸内海の島々に渡る出発地である高松港が集まるサンポート高松地区でビルの運営管理をしている。同地区ではコンサート会場にもなる香川県立体育館の新設も計画されており、空港から車で40分ほどかかる同地区と一体となった誘客戦略が欠かせない。

三菱地所の企業連合は不動産開発や商業施設運営のノウハウを生かす。駐車場や空港ビル、滑走路への設備投資のほか、着陸料の設定といった独自策で、新規路線の就航やテナントの誘致など空港機能の強化も進めるとみられる。

国管理の空港の民間委託第1弾となった仙台空港では、着陸料を変動型に切り替えて就航便を増やすなど一定の成果をあげている。18年4月を予定する神戸空港でも関西国際空港と大阪国際(伊丹)空港との一体運営での利便性向上を目指している。

香川県の浜田恵造知事は「民間の知恵や能力を発揮し、サービスの向上や設備投資に取り組んでいただきたい」とコメント。これまで新規就航への手厚い支援などで路線拡大を成功させてきており、高松空港を起点にした交流人口の一層の拡大に弾みをつけたい考えだ。

高松空港は滑走路などを国が、空港ビルを香川県などが出資する第三セクターがそれぞれ運営。委託後は管制や検疫を除く空港全体の一体運営を民間が担う。運営期間は最長で55年。

高松空港のコンセッションには当初、6陣営が参加。三菱地所陣営のほか、穴吹興産オリックスの各陣営が2次審査に進んでいた。オリックス陣営が次点交渉先となった。穴吹興産の陣営は高松琴平電気鉄道(琴電、高松市)、合田工務店(同)などの地元企業が中心だった。地元各社は空港へのリムジンバスの運行なども手がけているため、今後どう連携していくかも問われそうだ。

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