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先端拠点で創薬・ロボ開発 医療産業 神戸で育つ(3)

軌跡

神戸医療産業都市で2012年に稼働した理化学研究所のスーパーコンピューター「京」。複雑なビッグデータ解析では今も世界首位の性能評価を得る。

京を置く候補地には全国15都市が挙がり、神戸は最終的に仙台と競合の上で選ばれた。「神戸の意気込みが違ったと聞く」。京の運用に向け10年に設置された理研・計算科学研究機構の平尾公彦機構長は語る。

市は冷却に大量に水を使うスパコンのための工業用水などを整えたほか、近接する駅名を「京コンピュータ前」に変えて歓迎した。

スパコンは薬が体内で働く仕組みをシミュレーションするなど、創薬の効率化にも活用できる。

「生命現象は複雑。実際の細胞などの実験と組み合わせる場合が多い」(平尾氏)現実もあるが、シミュレーション結果を人工知能(AI)と連携させるなど活用方法は進化してきた。創薬を含め、有効性に着目した企業のスパコン利用も近年増加傾向にある。

今年4月に開設した神戸大学の「国際がん医療・研究センター」は、先端的な治療に加え、国産初の手術支援ロボットの開発を推進する場にもなる。

隣接地ではメディカロイド社(神戸市)がこのロボットを開発している。センターで臨床応用の治験を進めるなどし、安全性や有効性を確実にする計画だ。

神戸大医学部付属病院の藤沢正人病院長は手術支援ロボットを用いた腎がん部分切除手術を推進し、手術への保険適用の実現に寄与。国産ロボットの必要性も早くから唱えたという。

「技術を医療の現場で使えるように何をするか」(藤沢氏)を考える大学の医療拠点とメディカロイドなどが19年中の市場投入をめどに連携する。各先端拠点をどう生かすかが、医療産業都市の今後を左右する。

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