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若者呼ぶ「MUJIの部屋」 千里ニュータウン再生(3)

軌跡

都市再生機構(旧日本住宅公団、略称UR)は千里ニュータウンの賃貸団地のうち一部の棟の建て替え方針を決めた。これとは別に「リノベーション」と呼ぶ小規模な改修も一戸ごとに進めている。

改修には複数のブランドを設けた。機構が手掛ける「暮粋(くら・しっく)」や、良品計画のグループ会社で無印良品の家を手掛けるMUJI HOUSE(東京・豊島)と組んだ「MUJI×UR(ムジバイユーアール)」だ。このうちMUJI×URは千里を含む関西が発祥で、全国に展開した。若い世代に人気があるのが特色だ。

改修はふすまを取り外し、押し入れを部屋の一部にするなど住戸の空間を広く活用する。その一方で無印良品の店舗のような白い壁、柔らかな風合いの畳などで内装を統一した。MUJI HOUSEの川内浩司取締役(56)は「古き良き時代の団地の記憶をとどめるように最低限の物だけを残した」と説明する。

千里での改修は2012年度の7戸を手始めに、15年3月末までに計57戸となった。同機構西日本支社によると当初は20~30代の入居申し込みが多く、最近は40代も増えてきたという。エレベーターがない団地でも、4、5階を改修すると見晴らしや風通しの良さ、家賃の安さもあって入居を希望する若い人が多い。

「こわしすぎず、つくりすぎない」を方針に、古い団地に新しい価値を見いだそうとしているのだ。これも団地再生のひとつの手法といえる。

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