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部品供給でリスク抑える 医工連携 中小の挑戦(4)

軌跡

医療機関との連携が難しいことから、業界に精通した大手メーカーや商社との取引に絞る企業もある。医師との折衝や販売は納入先に委ね、部品供給や製造受託でより早く確実に収益を得る。医療分野参入のもう1つの方法だ。

「販売のネットワークもないのに自分で売るのは無謀」。金属加工の二九精密機械工業(京都市)は医療機器へ参入が1970年代後半の"老舗"だが、二九良三社長は部品供給に徹する考えを強調する。鉗子(かんし)など完成品も一部あるが、製造するのはほとんどが得意とする部品だ。

医療関連の売上高に占める割合はこの10年で2割から4割に高まった。医療機器製造の許可を得たこともあるが、手間がかかると約25年前に手放した。病院や大学から「こういうモノが作れないか」と持ちかけられても、予算や採算が明確でないと原則断る。

カイゲンファーマの委託を受け、関西セイキ工業(大阪府東大阪市)が2010年から生産する内視鏡洗浄消毒器。年間500台を売るヒット商品だ。同社の医療関連の売上高は3分の1まで高まり、需要の浮き沈みが激しい半導体関連事業を補う。

自社ブランド品の製造販売には市場調査や研究体制、クレーム対応などが必要になる。「基礎体力が付くまでは受託のような形」(池田浩治副社長)を続ける考えだ。

医療機器のメーカーや商社で構成する大阪医療機器協会(大阪市)が13年から始めた商談会は、こうした「産産連携」が可能と人気だ。異業種の中小製造業などの参加社数は50に倍増している。

関西企業の機器の開発意欲は強いが、都道府県別の生産額は最も多い兵庫県でも11位。全国で医工連携を支援するNPO法人、医工連携推進機構(東京)の久保田博南理事は「(先進医療機関の集積など)強みをどう生かすか」が関西の発展のカギと話す。

(この項おわり)

次回は「若者が集い学ぶ寺」

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