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「同日開催」うたい女子誘致 京都・都大路と駅伝(3)

軌跡

1984年ロサンゼルス五輪で女子マラソンが正式種目になったことを受け、女子の中長距離ランナーの育成を目的に83年、京都が舞台の全国都道府県対抗女子駅伝が創設された。やがて、同じく京都で開かれてきた男子の全国高校駅伝について、女子の開催も求める声が高まっていく。

全国高校女子駅伝の誘致では男子大会の開催実績がものをいった(昨年の大会)

多くの自治体が開催に名乗りを上げた。「国会議員を動かしてでもうちの県に持ってくる」「経費は全額出すから、ぜひうちに」。招致合戦が白熱する中、警察がストップをかけた。交通事情は悪化の一途、これ以上ロードレースを増やすのはまかりならん――。

ここで手を挙げたのが京都。ものをいったのは「男子と同日開催なら大会の増設にはならない」という理屈だった。男女両方を指導する高校の監督にとっても双方の大会が同じ場所で開かれるのは好都合で、日本陸上競技連盟の後押しもあり警察が了解。89年、第1回全国高校女子駅伝(21.0975キロ)が開催された。

実行部隊は男子の大会にも増して気を使った。中継所に着替えの場所はなく、移動用バスを臨時の更衣室に仕立てた。走り終えて倒れ込む選手を起こす審判員が男性ではまずいと、女性の審判員を多く配置。「京都は運営に習熟している女性審判員が多い」と京都陸上競技協会の小山真吾副会長は自負する。

中継所近くの民家がトイレを貸して協力するなど「オール京都」の底力が特にうかがえたのは今年1月の都道府県対抗女子駅伝だった。激しく雪が降った中、「軒下などで選手が待機しやすいよう多くの人が除雪に努めてくれた。駅伝は京都の街全体に支えられている」と同協会の高木剛友副専務理事。成人した元高校駅伝選手が世話になった家にお礼に訪れる事実も、協力態勢の手厚さを物語る。

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