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対話生み出す 熱き一杯 珈琲三都物語(3)
軌跡

2015/12/25 6:00
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「日本最古の加琲(コーヒー)店」。神戸市の元町商店街にそんな看板がかかっている。宇治茶の老舗、放香堂が10月、喫茶店を新たに開いて明治時代のコーヒーの味を復刻し、話題を呼んでいる。

コーヒーができる過程を間近で学べるUCCコーヒー博物館(神戸市)

コーヒーができる過程を間近で学べるUCCコーヒー博物館(神戸市)

日本に初めてコーヒーが持ち込まれたのは18世紀の長崎・出島とされる。最初の喫茶店は諸説あるが、放香堂は1868年の神戸開港で居留地に滞在する外国人向けにコーヒー豆の輸入を始め、1878年からは店で飲料も提供した。最古参の一つなのは確かだ。

コーヒー豆の国内輸入量は約44万6000トン(2013年)。うち25%、約11万2000トンが神戸港で荷揚げされる。1989年まで神戸港は全国シェアの約4割を占め首位だった。その後、横浜港に取って代わられ現在は2位だが、今なおブラジルなどから来るコーヒー豆の日本の玄関口となっている。

「日本のコーヒーの父」。33年に神戸市でユーシーシー上島珈琲を創業した上島忠雄氏(93年死去)は88年、国際コーヒー機構からこんな名誉ある称号を贈られた。上島氏のコーヒーにかけた熱意を具現化したのが87年、ポートアイランドに開設された「UCCコーヒー博物館」。日本唯一のコーヒー専門博物館だ。

イスラムのモスクを模した3階建てのモダンな建築。6つの展示室を巡回しながら焙煎(ばいせん)、抽出などコーヒーができるまでの過程が学べ、試飲もできる。世界初の缶コーヒーを開発した上島氏は「日本のコーヒー文化の啓蒙につなげたいと願っていた」と山岡昭雄館長は語る。

来館者は年間約6万人。近年はカフェブームとなっている韓国からの来館者が目立ってきた。「17世紀、ロンドンのコーヒーハウスは政党やメディアの源流にもなった。コーヒーは単なる飲料ではなく、コミュニケーションの手段といえる」(山岡館長)

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