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鑑賞者増やす企画に工夫 京都観世会 能をひらく(3)
軌跡

2016/1/15 6:00
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京都観世会(会長・片山九郎右衛門)がこの10年、取り組んできた催しが「面白(おもしろ)能楽館」だ。謡(うたい)や装束の試着体験などを交えながら能を上演する。常連だけでなくなじみのない人にも、本拠地の京都観世会館(京都市左京区)に足を運んでもらいたいと企画した。

昨年7月25日は「HITAMEN」の副題で開いた。メーンは能「夜討曽我(ようちそが) 十番斬」。曽我十郎と五郎兄弟の敵討ちを題材に、シテ方(主役)が直面(ひためん=素顔)で出演する。シテ方は通常、能面を付けて演じるが、素顔を明かし、親しんでもらう狙いがあった。

曲中、曽我兄弟が追っ手と斬り結ぶ場面があり、派手で分かりやすい。斬られ役がどう倒れるかが見せ場で、直立姿勢からあおむけになる「仏倒れ」、跳び上がって空中で胡座(あぐら)をかき、そのまま舞台に着地する「飛び安座」など様々。通常より斬られ役を増やして一層派手な舞台となった。

合間には来場者に「夜討曽我」で使う能面をかけてもらうといった時間も設けた。「仏倒れ」なども体験してもらい、演目を身近に感じる工夫を凝らした。

京都観世会の側にも気付いたことがあった。能に興味を持つ外国人が意外なほど多いこと。彼らは分からないことは持参のタブレット端末を駆使して自分で調べようとしていた。片山会長は「能を普及するうえで外国人にもっと目を向ける必要がある。館内の特定の場所でタブレットが支障なく使えるよう無線LANの環境を整えたい」と話す。

今年は5月下旬、「面白能楽館」を開催する予定。初心者を引き付けようと新たな策を練る。

(この項おわり)

次回は「医工連携 中小の挑戦」

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