2019年5月26日(日)

任天堂、薄れる山内氏の面影 マリナーズ持ち分売却へ

2016/4/28 12:05
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任天堂は28日、筆頭オーナーである米大リーグ球団シアトルマリナーズの一部持ち分を売却する交渉を始めたと発表した。1992年に米国社会への貢献を目的に元社長の故山内溥氏が個人として出資し、球団オーナーとなったのが始まり。昨年秋に就任した君島達己社長の下、経営陣の世代交代を進める任天堂を象徴する出来事ともいえる。

故・山内溥氏

故・山内溥氏

マリナーズの持ち分は現在、任天堂の米子会社が過半数を保有する。米子会社の取締役で、マリナーズのハワード・リンカーン会長兼最高経営責任者(CEO)も退任の意向を示しているという。

持ち分は10%を残して売却する方針。売却は既に地元の既存出資者に打診しており、購入に前向きな意向が示されているという。売却は8月に開かれる大リーグの会議での承認を受けて決まる見込みだ。

任天堂が27日に発表した2016年3月期連結決算は、携帯型ゲーム機の販売不振などにより、純利益が前の期比61%減の165億円に落ち込むなど振るわなかった。

岩田聡前社長の急死を受けて、昨秋就任した君島社長は自らのミッションに次世代を担う経営陣の育成を掲げる。経営の力点も現在の据え置き型ゲーム機「Wii U」から2017年3月に発売する新型ゲーム機「NX」に大きくシフトするなど、任天堂は今、大きな世代交代期にある。

マリナーズの一部持ち分の売却はそんな同社の転換期を示す出来事と言えそうだ。(大阪経済部 井沢真志)

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