シャープ株主総会、全議案を承認 資本増強策など
シャープは23日、大阪市内で定時株主総会を開いた。2015年3月期の2000億円超の大幅赤字について高橋興三社長が陳謝し、5月に発表した中期経営計画の内容について説明した。総額2250億円の資本増強や資本金の大幅減額を柱とする財務健全化策など計6議案を諮り、全議案が承認された。

株主総会は午前10時に始まった。冒頭、高橋社長が2015年3月期の最終損益が大幅な赤字となったことを説明。「配当金についても3年にわたり無配となった。株主の皆様の期待にお応えすることができず大変申し訳なく、深くおわび申し上げる」と陳謝した。
経営陣の責任の取り方については「2月から役員報酬を最大55%カットしているが、これに追加して、7~9月までは最大70%カットする」と話した。
今回の資本増強は優先株の発行によるが、将来普通株に転換すると最大で発行株数が2.4倍に増える可能性があり、希薄化リスクは大きい。株主からは「新たに発行する優先株を普通株に転換するとどれくらい増えるのか」などの質問が相次いだ。
総会には1212人が出席。開催時間は3時間23分で、2時間23分だった13年と14年の過去最長を上回った。