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松下幸之助の起業誘う 電気が生まれた(3)

軌跡

「電気事業の将来は? とここで私の心に動揺が起こった」(松下幸之助著「わが半生の記録私の行き方考え方」PHP研究所)。

改良ソケットは家電製品の普及を後押しした(大阪府門真市の松下幸之助歴史館)

松下電器産業(現パナソニック)の創業者である松下は自転車店に奉公中、大阪市内を走る電車を見て電気事業の将来性を感じ、1910年に大阪電灯(現・関西電力)へ転職した。当時、電気は電灯や鉄道に使われ始め、文明開化の代名詞だった。電気の需要は拡大していたが、家庭では室内用の電灯に使う程度で、電熱器やラジオなどの家電はまだ普及していない。松下は使いやすい配線器具が作れれば、電気の需要はいくらでも増やせると確信。電気を分配する改良ソケットを製造する会社の立ち上げに動く。

改良ソケットの第2弾として発売したのが、二股ソケットだ。当時、各家庭には玄関などに電灯用のソケットが1つあるだけ。二股ソケットはこれを分配して、電灯だけでなく、ほかの電気製品にも使えるよう用途を広げ、家電時代の到来を後押しした。

二股ソケットは松下が市場に投入する前から製品がありオリジナルではないとされるが、安価で品質がよい製品で市場を獲得した。松下幸之助歴史館の石田智始副館長は「お客様の意見を聞いて改良を加えていく商売人だった」と指摘する。関西発祥の家電メーカーには三洋電機(現パナソニック)やシャープが知られる。いずれも関西に根付いた商売人から生まれ、世界を代表する企業に育った。

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