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任天堂、時価総額3兆円回復 「ポケモンGO」ブーム

12日の東京株式市場で任天堂株が続伸し、午後1時半前に株価は一時前日比2785円(13.7%)高の2万3045円と年初来高値を更新した。時価総額はおよそ8カ月ぶりに3兆円の大台を回復し、直近の4営業日の上昇率は6割を超えた。6日に米国などで配信を始めたスマートフォン(スマホ)向けゲーム「ポケモンGO」がランキングでトップに立つなどブームとなり、投資家の人気に火をつけている。

株式の売買代金も12日午後2時時点では東証1部トップの2500億円台で、2位のトヨタ自動車の4.4倍となっている。

ポケモンGOはスマホに搭載された全地球測位システム(GPS)の位置情報を利用し、外出先でポケモンを捕まえるゲーム。任天堂とゲーム企画会社の「ポケモン」(東京・港)、米グーグルから独立したゲームベンチャーのナイアンティックの3社が共同で開発した。アプリとは別に、任天堂が手首に巻いたり、胸ポケットに装着する専用の小型機器「ポケモンGOプラス」を今月下旬に発売する予定だ。

今のところ利用できるのは米国とオーストラリア、ニュージーランドの3カ国のみだが、日本でも近く配信が始まる見通しだ。基本プレーは無料で、ゲーム内で使用するアイテムの販売によって収益を上げる仕組みだ。

米国ではアップストアに登場以来、無料アプリと有料アプリを合わせた総合ランキングで1位に立つ人気ぶりだ。米国ではゲームに夢中になったプレーヤーが路上で転倒するなどしてケガをし、警察が注意を呼び掛ける事例も報告されているという。

ポケモンシリーズは今年で誕生20周年を迎えた。エース経済研究所の安田秀樹アナリストは課金が好調な背景として「子供だけでなく、かつてポケモンをプレーした大人も遊んでいるためではないか」と、ポケモンならではのユーザー層の広さを指摘する。

昨年7月に急逝した任天堂の岩田聡前社長はスマホゲームについて「広く薄くお金を払っていただく方法を考える」との方針を示していた。実際、同社初のスマホゲーム「Miitomo(ミートモ)」は課金要素が少なく、市場には不安感も広がっていた。「ポケモンGO」の成功で岩田氏の目指したビジネスモデルでもヒットが狙えることが明らかになった。

任天堂株がストップ高の急騰をみせた11日は、岩田前社長の一周忌でもあった。岩田前社長の置き土産とも言える「ポケモンGO」の成功を任天堂は生かせるか。今秋、自社製スマホゲーム2作品の配信開始を予定する君島達己社長の手腕が問われそうだ。

(大阪経済部 井沢真志)

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