2018年6月20日(水)

「健康・長寿」テーマ、万博誘う 大阪府が基本構想素案

2016/9/30 2:11
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 大阪府は29日、大阪湾の人工島、夢洲(ゆめしま、大阪市此花区)を会場に2025年開催を目指す国際博覧会(万博)の基本構想素案を発表した。テーマは「人類の健康・長寿への挑戦」。高齢社会を迎え、安全な食や健康法、医療・福祉の最先端技術、体に優しい生活スタイルなどを世界の参加国のパビリオンで来場者が体験する。開催費用は約2000億円と試算した。

 開催期間は25年5~10月の半年間。会場は夢洲の約100ヘクタールで、日本のほか参加国、企業のパビリオン、公園やイベント会場などを整備する。来場者は3千万人、海外からも140万人が訪れると期待する。

 世界で人口が爆発的に増加する一方、先進諸国は少子高齢化が進む。健康における格差も広がる傾向にあり、「健康・長寿」は人類全体の課題と位置づけた。参加国はこのテーマに沿ってパビリオンでの催しや展示に知恵を競う。

 例えば、iPS細胞を使った再生医療の研究成果を示したり、障害者の生活を支える最新器具を紹介したりすることなども考えられる。関西には大学や製薬会社の研究所が集積しており、素案は「世界から先進的な知を集めるのにふさわしい」と強調した。

 日本の伝統文化の座禅や温泉、海外発祥で普及が進むヨガなどが健康にどう寄与するかを科学的に考察したり、観光と医療サービスを組み合わせた「医療ツーリズム」を体験したりすることも想定される。

 開催費用はパビリオンや公園など会場整備が1200億~1300億円。運営費は690億~740億円とした。運営費は入場料を充てる。会場整備費は国、自治体、民間で確保するとした。

 松井一郎府知事は「日本の経済が安定して成長を続けられるよう実現していきたい」と語った。

 開催費用とは別に、会場となる夢洲まで大阪市営地下鉄中央線を640億円かけて延伸する計画だ。夢洲に架かる橋の拡張、新たな埋め立ても含め関連事業費は約730億円以上とみている。

 大阪府は29日開いた有識者会議に素案を示した。開会中の府議会でも議論し、10月下旬~11月上旬に基本構想案をまとめ、政府に提出する。政府は内容を審査した後、17年春にも閣議了解する方向だ。その後、政府が博覧会国際事務局(BIE)に登録申請し、開催決定を目指す。

 25年の万博にはフランスのパリも立候補の意向を示している。

 日本では大阪で1970年、アジアで初めての万博が開催され、約6400万人を集めた。以後、沖縄で海洋博(75~76年)、茨城で科学博(85年)、大阪で花博(90年)、愛知で愛・地球博(05年)が開かれた。

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