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商都復活・防災強化の場 大阪港 街づくりの夢(7)

軌跡

「防災力の強化と商都として繁栄するための基盤づくり。大阪港ではこの2つが重要」。大阪市で長く都市計画に携わった岩本康男さん(元計画調整局長)は指摘する。昭和50年代にかけて港湾の防災対策が進んだ後は都市間競争に勝つためのインフラ整備論が勢いを増し、開発プランが大きく膨らんでいった。

大阪ベイエリア開発研究会がまとめた大阪港の将来構想

しかし、市財政が悪化し、三セク破綻や施設閉鎖といった処理が続いた大阪のベイエリアでは、巨額の費用がかかる開発構想は掲げにくくなった。自治体の代わりをするように、OBや企業人が大阪港の街づくり構想を発表している。

2008年設立のNPO法人、大阪ベイエリア開発研究会には市役所OBや企業関係者ら30人ほどの会員がいる。同会の有志は公益社団法人、大阪港振興協会が発行する情報誌「大阪港」に14年から15年にかけて、大阪港エリア開発についての構想を連載した。

港としてはあまり活用されなくなった安治川の両岸に森林を整備し「風と森と海の街」にする、平林地域の水路を埋め立て老朽化した橋を撤去する、津波への不安を払拭するためにも南側に新たに220ヘクタール規模の埋め立て地をつくり水素備蓄基地などを整備する――など壮大なプランが並ぶ。埋め立てに使うのは、今後リニア中央新幹線の建設で発生する膨大な土だ。

研究会会長の神田徹さん(元三菱商事)は「構想を推進するには全体を仕切るプロジェクトマネジャーが欠かせない」と強調。構想のまとめ役、阪田晃さん(元港湾局長)は「ベイエリアの開発は息が長い。長く停滞が続いたが、統合型リゾート建設など民間主導の構想が出ており、若い世代のためにも一石を投じたいと考えた」と語る。

(この項おわり)

次回は「泉北ニュータウン半世紀」

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