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障害あっても和装楽しむ ボランティアが着付け・撮影 枚方で20日

2017/5/18 14:34
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障害を理由に晴れ着を楽しむことをためらいがちな人たちに着物を着てもらおうと、大阪府の写真家らが20日、枚方市で撮影会を開く。趣旨に賛同した人から着物や帯が多数寄せられ、美容師や介護ヘルパーらが着付けを手伝う。参加予定の女性には着物は初めてという人も多く、「一度は着てみたかった」と心待ちにしている。

撮影会を企画した写真家の樺井さん(左)と大阪府立大の松下准教授(大阪府枚方市)

撮影会を企画した写真家の樺井さん(左)と大阪府立大の松下准教授(大阪府枚方市)

企画したのはカメラマンの樺井良祐さん(49)と、大阪府立大准教授の松下由美子さん(48)。樺井さんは仕事の傍ら、昨年から障害者施設で撮影ボランティアを始めた。「カメラを向けると誰もが表情を生き生きと輝かせる」とやりがいを感じた。

そうしたなか、相模原市の施設で昨夏、重度の障害者を狙った殺傷事件が起きた。不安を募らせる障害者の力になりたいと考えていたところ、知人の美容師から「障害のある人は着物を着てみたいと思っても諦めることが多い」と聞かされた。

関係者によると、多くの人の介助がないと着物の着脱ができない障害者は多い。成人式など大人数が集まる晴れの場に出席することを、本人や家族が「迷惑が掛かるのではないか」と遠慮することも依然としてあるという。

相模原事件で障害者が息苦しさを感じかねないときだからこそ、樺井さんや松下さんは障害のある人たちの願いをかなえようと、周囲に協力を呼び掛けた。賛同した京都や大阪の人から「ぜひ使ってほしい」と色とりどりの約30枚の着物が寄せられ、帯や足袋、草履も集まった。美容師や介護ヘルパー、学生ら約30人は撮影当日、着付けやヘアセットを手伝ってくれることになった。

今回の参加者は20~50代の女性17人。枚方市内の障害者通所施設「わお」に通う石田翔子さん(23)は初めて着物を着るといい、「赤色を着たい」とニッコリ。見舘久子さん(46)は「おなかの締めつけが苦しくて、成人式の時は着なかった。家族も楽しみにしてくれている」と話す。施設管理者、辻本正弘さん(58)は「みんなにとって貴重な経験でとてもありがたい」と歓迎する。

来年には障害者のための浴衣のファッションショーを開くことも検討している。樺井さんは「何か力になりたいと思う人がたくさんいたので撮影会が実現できる。障害のある人が生きることに自信を持つきっかけになれば」と期待を込める。

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