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大阪都構想、議論再び 法定協設置へ市が譲歩案

大阪府・市が再挑戦する「大阪都構想」で、市は11日、新たな制度設計をつくる法定協議会(法定協)の設置議案をまとめた。大阪維新の会の議席が過半数に満たないなか、カギを握る公明党の求めに一定程度応じた内容。市議会5月定例会の開会を16日に控え、公明が議案に賛成する公算が大きくなった。

「公明の意見を受け入れられるようにしたい」。法定協の運営方法を定めた設置議案を議論する5月定例会の開会が5日後に迫った11日午後、吉村洋文市長は議案の取りまとめに向けた意欲を改めて表明。市は同日、法定協の会長の権限に制約をかける内容を盛り込んだ修正議案を完成させた。

2月定例会にも議案は提出していた。しかし、公明は「法定協の会長に強い権限を与えた現在の議案のままでは、会長の独断専行が起きかねない」と抵抗。5月定例会での継続審議が決まった。

反発の裏には市や維新との間に残る禍根がある。2015年5月に実施された都構想の住民投票。法定協での議論が最終盤に差し掛かり、当時の橋下徹市長らが、反対する自民、公明の法定協委員を維新に差し替え、強引に投票への道筋を付けた。

不信感を拭えない公明は5月定例会の開会に向け、数点の議案修正を求めた。「法定協の過半数の委員から請求があれば、会長は会議を招集する」との項目を盛り込むよう要請。法定協の議決数についても、現在の過半数から3分の2以上への変更を申し入れた。

市が11日にまとめた修正議案。会長権限に絡む要望を反映する一方で「都構想に反対する自民、共産が委員のほぼ3分の1を押さえる可能性が高く、維公の一部でも離反すれば否決される」(維新幹部)との警戒から、議決数の変更は受け入れなかった。

記者の質問に答える吉村市長(11日、大阪市役所)

公明幹部は「十分とは言い切れない内容だった」と話すが、同党内部では議案に賛成する意見が強まっている。前回の住民投票で都構想は否決されながら、半年後の知事・市長ダブル選で松井一郎知事と吉村市長は圧勝した。「国政選挙もにらみ、公明も維新の党勢は意識しているのではないか」と市幹部。公明は近く開く幹部会合で議案への態度を決める。

市議会で議案が可決されれば、維公で過半数を握る府議会でも成立は必至。ただ、市内24区を8区に集約する総合区を推す公明の立場は変わっておらず、府市が目指す来年秋の住民投票の実現は不透明なままだ。

各会派が示す大阪の将来像は異なっていることから、住民の理解をいかに深めるかも課題となる。府市の副首都推進局は「都構想と総合区の制度設計が固まった段階で、住民が双方を比較検討できるよう、説明会などで丁寧に周知していく必要がある」としている。

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