トルコ、成長目標を上方修正 17年~20年5.5%に
【イスタンブール=シナン・タウシャン】トルコのシムシェキ副首相(経済担当)は27日、2020年までの中期経済計画の改定版を発表した。17~20年までの実質成長率の目標を5.5%に上方修正した。改定前の目標は17年が4.4%、18年が5%だった。トルコでは信用保証基金の拡充や公共工事など政府の景気刺激策が奏功し、昨年のクーデター未遂事件で落ち込んだ景気が持ち直している。
一方、政府は16年に1.1%だった国内総生産(GDP)比の財政赤字が17年に2%に増え、約620億リラ(約2兆円)に達するとの予測も明らかにした。18~19年は1.9%で推移する。
トルコでは19年に地方選、議会選、大統領選が実施される予定。エルドアン政権は景気下支えのため従来より財政支出を増やす見通し。財源確保策として27日には自動車税や銀行を対象とした法人税の引き上げなどを発表した。増収分の多くは防衛産業の支援に回すと説明している。