2019年5月27日(月)

米、対北朝鮮で経済封じ込め強化 追加独自制裁
金融・エネルギーなど幅広く

2017/9/22 11:02
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【ニューヨーク=永沢毅】トランプ米大統領は21日、北朝鮮に追加制裁を科す大統領令に署名した。北朝鮮と取引のある外国金融機関を、米国の金融システムから排除することが柱。エネルギーや建設など幅広い業種で、北朝鮮と取引をする個人や企業を制裁対象に指定できるようにする。中国も自国の銀行に対して北朝鮮との取引停止を命じた。核・ミサイル開発の資金源遮断に向け、経済面での封じ込めが一段と強まっている。

会談に臨む(左から)トランプ米大統領、文在寅韓国大統領、安倍首相(21日、ニューヨーク)=共同

トランプ氏が21日の日米韓首脳会談冒頭で記者団に明らかにした。同氏は「北朝鮮が殺傷力の最も高い兵器を開発するための資金源を断つ」と狙いを語った。

大統領令は北朝鮮の建設、エネルギー、金融、漁業、IT(情報技術)などに関わる企業を制裁対象に含めた。財務省が指定すれば、米国内の資産凍結などを科せるようにした。

米国は従来、北朝鮮の大量破壊兵器の開発につながる疑いがある企業や個人を制裁対象としてきた。今回の大統領令では幅広い産業分野で北朝鮮と取引のある企業に制裁の網をかける。中国やロシアなどの企業が念頭にあるとみられる。北朝鮮に立ち寄ったことがある船舶や航空機の米国への入国も禁じる。

北朝鮮と取引関係のある外国金融機関は米国の金融システムから排除する。ムニューシン財務長官は同日の記者会見で、外国金融機関は「米国とビジネスをするか、北朝鮮と取引するか選ぶことになる」と語った。

米国による追加制裁は北朝鮮と関係がある第三国企業に制裁の網をかける内容で、「セカンダリー・サンクション(二次的制裁)」と呼ばれる。米国は2005年に北朝鮮の資金洗浄に関与した疑いがあるマカオの銀行との取引を禁止し、この銀行は北朝鮮関連の口座を凍結した。北朝鮮の有力な資金源を封じたことで、当時の北朝鮮の核問題を巡る6カ国協議の進展につながった。

トランプ氏は中国人民銀行(中央銀行)が、自国の銀行に対して北朝鮮との取引を即時停止するよう命じたとも明らかにした。中国の公式発表は無いが、ロイター通信によると、人民銀は「北朝鮮関連ビジネスは国家の問題となっている」と通知した。トランプ氏は「中国の習近平国家主席は大胆な行動をとった」と述べ、中国の取り組みに謝意を表明した。

これに関連し、ムニューシン氏は中国人民銀行の周小川総裁と追加制裁を巡って電話協議したと会見で明かした。北朝鮮と関係が深い中国企業が制裁対象となる可能性が指摘されているが、「とりわけ中国を狙ったというわけではない」と話した。

国連安保理は11日、北朝鮮への石油輸出に上限を課す内容の追加制裁決議を採択した。だが国連による制裁は中ロの反発を受けて米国が作った原案から内容が弱まっており、トランプ氏は米国独自の追加制裁の検討を指示していた。

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